根ざす


磐梯山。 と、田植えをしたばかりの水面に映る「逆さ磐梯山」。 先日ブログに書いたロングテーブルの会場は、 ずっと磐梯山に見守られていました。 ここで育つお米達は生まれた時から、こうべを垂れるまで、 ずっと磐梯山に見守られています。 私たちは皆、大きな存在に見守られて生きています。 先日、ある記事で目に入った言葉。 「土はタネを覚え、タネは土を覚える」

もう何年も前、ジョンムーア氏の「A4 スペースで植物を育てる」 というワークショップに通っていた頃、ジョンも同じようなことを言っていました。 ことの始まりは、「連作障害」という話題から。 農業に詳しくない私でも、同じ畑に毎年同じ作物を植えるとうまく育たない、 という話を聞いたことはありました。 栄養分を使い果たしてしまうから、畑を休ませるか、他の植物を植えた方がいいのだと。

このワークショップでは、タッパーやペットボトルを使って小さな自分の畑を持つ、 というのがミッションだったのですが、そこでふと疑問が湧いたのです。 こんな狭いスペースで、無肥料で、何年も続けて植物は育つのかな? その質問に対するジョンの答えは、明快でした。 「同じ植物を育てた方がいいよ。  だってそのほうが彼らは自分の生きやすい環境を作るからね。」 科学的根拠があるのかは、今もまだわかりませんが、 私にとってはその言葉で全てがストンと納得できたのです。 植物は動けない。 だからこそ、芽を出したこの場所を自分の生きやすい環境にしなくちゃ。 地下では、根ッコワーク(根っこネットワークの略)を張り巡らせて、 「今この栄養分が欲しいよ」 「今これくらい水分が必要だよ」 そんな風に土に情報を伝えてる。 土はその情報を処理して、菌や微生物や虫達に、 それぞれの特性にあった役目を伝えているんじゃないかな。 そして植物自身もまた、光を求めて葉を広げたり、 子孫を残すために花を咲かせたり、一心に生きているんだよね。 自分自身が生きやすい環境を作って、その場所に馴染んでいく。

植物と土と環境がそれぞれを理解し合うことで、その土地ができていく。 私たち人間は、そんな風に繊細で力強い関係性の中に生きているんですよね。 だからこそ、自分が生きている土地に根付いたものを食べる、 その土地の命を頂くことが、一番あっているんじゃないかなぁ。 それが、地球の真ん中から命がずっと繋がっているってことなんじゃないかな。 地に足がついた人。 という言葉があるけれど、それって根ざしてるってことですよね。 食を通して、大地に根ざすことが出来るんだって思います。 逆にいうと、大地と繋がっていないものばかり食べていたら、 その人もまた、ふわふわと地に足がつかない不安定な生活になるような、 そんな気がしています。

私たちは、天からお役目を授かって、大地から生まれてきた。 だから土から離れることは、お役目を忘れてしまうことなのかもしれません。 私自身として、毎日を生きる、命を楽しみ慈しむお役目。 食べる という奥深い業は、命への感謝を忘れないために与えられたもの。 なのかな。 それに想いを寄せる私もまた、業(カルマ)を背負っているのかもしれません。

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