
彩の一皿。 彼女の料理だと一目でわかる、一皿。
出会いはこれまたゆっくり小学校のイベントからなのですが、 ひょんなんことから今年に入って、いろいろお手伝いさせて頂いている
大好きな料理人さんがいます。 国境なき料理団主催の、本道佳子さん。 この日は彼女の料理教室のアシスタントDAYでした。 彼女と料理をすると、仕事をすると、すっごく元気になるんです。
立ちっぱなしの仕事なのに、疲れるどころか元気になるのは何故なんだろう…。
と、1日ご一緒している間考えていたのですが。
その理由① 自由な料理。 その日その時の素材と、その場所と彼女自身の気分を最優先に、 インスピレーションのままに創り出すライブ感。 レシピありきじゃない料理には、とてつもない力強さがある。
予定調和のことをやらないので、〜ねばならないが少なくて、
生徒さんもアシスタントたちものびのび動ける。
その理由②
とにかく誰よりも楽しそうに料理をしてる。 素材を無造作に扱うことは決してないから、食材もまた嬉しそう。
デモしている彼女が楽しそうだと、生徒さんも巻き込まれて楽しそう。
いい気持ちで作るから、出来上がったものも美味しい。
その理由③
決して揺るがない。でも周りの意見を丁寧に聞いてくれる。
①と②に関しては毎回感じていたけれど、③の理由に気づいたのは、 久しぶりにゆっくり話すことができたこの日の朝のことでした。
料理教室の流れを打ち合わせしながら、朝ごはんを食べていた時に、
調理場を仕切ることについて、話していました。 その時彼女が言った言葉。
「ボスはとにかく、できるとうまくいくと信じて疑わないこと。
ボスがぶれたり不安になったら、みんながそれを感じて迷ってしまう。
私ができると言ったらできる、だからみんな自由にやってね。
そうしていたら、必ずうまくいくの。」
もちろん彼女だって迷うことも不安になることもあるけれど、 家から一歩出たら、調理場に立ったら、指示をする側になったら、
一切そんなところは見せない。
でも鷹揚に場を取り仕切ることなんてなくて、 いつでも「どう思う?」って、周りの人の意見を聞いてくれるんです。
それは不安からの問いではなくて、
「あなたはどんなふうに考えているのか知りたい」
そんな風に、相手に敬意もって意見を伺いたいという、問い。
いつでも感じたことを伝えられる、という風通しのいい場所を創ってくれる人。
窮屈じゃないから、のびのびとできて、楽しい楽しい! だからこそ、一緒に過ごした時間が元気の源になるんだろうなぁ。
料理人としてではなく、一人の人生の先輩としても、大好きな人です。
来月、彼女のプロジェクトに参加します。
それが「平和の食卓〜ロングテーブル〜」。
食卓を長く長く繋いで、より多くの人と同じテーブルで同じ料理を食べる会。
誰もが食べられる食事として彼女が選んだのは「ヴィーガン」です。
どんな宗教の人も、どんな食事制限がある人でも、出来るだけ多くの人が
食べることができるであろう「菜食」。 同じ食卓で同じものを食べるということは、平和の一歩。
その考えに心から賛同しています。
サティシュに出会った頃から、ずっと私もそう考えてきたから。
多くの人の笑顔をみたいから、美味しい料理を作りたい。 佳子さんをはじめ、私以外は皆プロのシェフで、内心ビクビクだけれど、
彼女が声をかけてくれたことを勇気の源にして、やれること全部やってきます。
そして私自身も、平和の食卓を広げていきます。
平和の食卓をつくる人を増やしたい。小さなお家の台所から。
ひびのわの活動の軸です。
どうぞよろしくお願いします。