いざゆかん



4月から2ヶ月間、お休みを頂いていました。

ひびのわの「アルモンデナンデモデキルサ」料理クラス。

コロナの影響が一番大きな理由ですが、休まなければならなかったというよりは、休もうと思って休んでいたというのが実際のところです。


個人的なことですが、3月末日で退職し、社会人になって初めて会社という組織から離れました。

フリーランスでやっていこうと決めた1月の時点では、まだコロナは違う国のある地方のことで全く今の状況を想定してはいなかったのです。

見方によっては、会社に守られていた方が良かったんじゃない?と思われるようなタイミングだったのでしょう。


一週間は新しい仕事も始めずに、ただただ一人で過ごそうとぼんやり考えていましたが、くしくも同時期に緊急事態宣言が出そうだという報道があり、自主的にも社会的にもstayhomeになりました。


大変な状況の方がたくさんいらっしゃる中で、不謹慎なことを承知でしまうと、

「誰にも会わなくて済む!どこにも出かけなくて済む!ラッキー!」

というのが私の素直な気持ちでした。

退職してからの一週間はただひたすらに、「暮らす」と「向き合う」の時間を過ごしました。

ひとりぼっち。誰に会うこともなく。出かけることもなく。


このひとりぼっちの一週間が、あったからこその今。

そして数年後、よりそれは確信になるんだろうな。



もちろん、食を生業にするんだ!と決めて進んだ新しい生活の始まりが、飲食店の休業やイベント開催の自粛という状況で、不安がなかったわけではありません。

「無職」という言葉が何度頭をよぎったことか。

転職サイトにも登録して、昔とった杵柄の事務職で生活費を稼ごうと動いていた時期もありました。

でも結局はその方向に動くことができなかったんですよね。

今そっちに舵を切ってしまったら、今までのループに戻ってしまう。

今そのループに戻ったら、次の一歩を踏み出すは相当難しくなるだろう。

私の中の小さなその警告は、ずっとなり続けていたから。

それと同時に、なんとかやっていけるって気持ちもまた消えることがなかったんです。



6月7日。

2ヶ月ぶりの「アルモンデナンデモデキルサ」を開催することができました。

副業ではなく、本業として初めてのクラス。

不思議な気持ちでした。クラスに向き合う想いは変わらないのに。

ある時は本名である時はひびのわ、ではなく。

私=ひびのわ=私。

ひびのわの活動って、今までの私全部、私そのものなんだなぁってことを初めて理解できたような感覚でした。


振り返って、4月・5月。

ひびのわとしてクラスをすることもイベントに出ることもできなくなって、頼ったのは友人や敬愛する先輩、そして想いを同じくする人達でした。

お店を営む友人に働かせてほしいとお願いをし、二つ返事ですぐに受け入れてもらったこと。

尊敬する大先輩に一緒にオンライン料理教室をやりませんかと声をかけ、すぐに実行に移すことができたこと。

新しいプロジェクトに声をかけてもらって、打ち合わせを重ねたこと。

少し先の新しい未来へのワクワクした気持ちを持ち続けて過ごすことができたのは、たくさんの「人」のお陰でした。


そしてその人たちと私を繋げてくれたのは、やっぱり「台所」であり「食卓」。

結局はそこなんだなぁと数ヶ月経った今、改めて感じています。


私は、シェフでもなければシュフでもない。

ただ暮らしが好きで、その中でも台所が大好きで、食卓での時間が本当に愛おしいと日々感じながら生きているだけです。

この数ヶ月間、その根っこは一度もブレないという自分を自分自身で見つめていました。

手段や方法は、これからもたくさん考えて動き続けて変化し続けなければならない。

それらが目に見える、植物で言ったら地上に出ている幹や枝葉なのだとしたら…。

このstayhomeの日々で、コロナが連れてきた新しい日々で、地面の下の見えない根は深く広がり、これからの「私」をしっかりと支えてくれるものになった気がしています。


ならば、後は伸びていくだけ。

雨風嵐にさらされる日々が来ても、障害物に当たっても、時には踏まれたって、大丈夫。

いざゆかん。


一秒先の一分先の少し先のいつも新しい今へ。








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